[スタートアップ紹介Vol.36]Deep Instinct
URL:https://www.deepinstinct.com/
イスラテックインターンが、今回は 未知のマルウェアに対して、世界で初めてディープラーニングによるリアルタイムな防御機能を持たせた製品を開発した企業である「 Deep Instinct 」について、代表加藤に伺います。
Deep Instinct とは、どんな会社でしょうか?
マルウェア、悪意のあるコード、ランサムウェア、APT 攻撃など、あらゆるタイプのサイバーセキュリティ脅威をリアルタイムで認識し、それを防止する製品を開発しています。もう1つは、サイバーセキュリティ企業であるのに、AI の専門家が同社に複数いることでしょうか。
他のサイバーセキュリティ技術とどのように異なるのですか?
Deep Instinct は、サイバーセキュリティ向けのディープラーニングアルゴリズムを使用して脅威となる高度な攻撃を予測しています。他の企業は、サイバーセキュリティ技術を開発するためにさまざまな AI 技術やソフトウェアやアルゴリズムを使用していますが、Deep Instinct は人間の脳を模倣してそれをディープラーニング技術にしようとしているところが大きな違いです。
日々進化するサイバー攻撃の脅威に、ディープラーニングがどのように機能するのでしょうか?
たとえばディープラーニングは、『畳み込みニューラルネットワーク ( CNN ) 』と『リカレントニューラルネットワーク ( RNN ) 』を適用して、トラフィックをより正確に分析し、誤ったアラートの数を減らし、セキュリティチームが悪いネットワーク活動と良いネットワーク活動を区別できるようにすることで、よりスマートな ID / IP システムを作成できます。
また、ディープラーニング ANN が HTTPS ネットワークトラフィックを分析して悪意のあるアクティビティを探し出すことで、SQL インジェクションや DOS 攻撃などの多くのサイバー脅威に対処するのに非常に役立ちます。
素人ながらですが、たとえば、リサーチチームの解析が AI の自律判断の重要なポイントになっていると考えますが、このチームはなぜ膨大な量のマルウェアの分析が可能なのでしょうか?
少し専門的な話となりますが、通常のファイアウォールなどの従来のマルウェアソリューションは、署名ベースの検出システムを使用してマルウェアを検出します。 そのため、新しい脅威を組み込むために頻繁に更新する必要があります。
※既存製品の最新のソリューションはどうなっているかは、各社までご確認ください。
この手法は既知の脅威に対しては効率的ですが、より高度なそして未知な脅威への対応には弱いです。しかし、ディープラーニングアルゴリズムは、既知のシグネチャや一般的な攻撃パターンの記憶に依存せずに、悪意のあるアクティビティを認識することができるため、より高度な脅威も検出できます。
素晴らしい機能を持った製品だと感じましたが、日本での導入は進んでいますか?
日本の防衛省は、マルウェアを分析して対処するために、2020 年度から自衛隊のサイバー攻撃ユニットの通信ネットワークに AI を導入する予定です。 AI ベースのシステムは、過去の攻撃をレビューし、コンピューターウイルスを検出して中和し、将来の脅威を予測します。
AI は、防衛機器の管理にも役立ち、メンテナンスコストを削減し、労働力を節約します。 たとえば、過去の保守記録を使用して、海上自衛隊の船が拡張任務から戻った後に修理または交換が必要な部品を特定します。
AI はまた、2020 会計年度からの政策立案を支援するために外国の軍事および防衛データを変換するためにも使用されます。将来は、無人航空機の運用に AI 駆動のディープラーニングを使用したいと考えているようです。
Deep Instinctは、サイバーセキュリティにフォーカスしていますが、セキュリティは分野を問わず必要になってきていますので、同社の特定領域向けのディープラーニングテクノロジーは、様々な用途に非常に役立つようになるでしょう。
なるほど!日本の防衛にも役立つレベルの製品を開発しているとは、すごい企業ですね。
ありがとうございました。
URL:https://www.deepinstinct.com/
※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
弊社では、こうした企業の調査、目利きを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
お問合せ先:お問合せフォーム