世界一のシェアを持つ日本企業は、スタートアップにとって魅力的な存在
- 2021年01月8日
- SaratUpHimitsuExe
●世界一のシェアを持つ日本企業は、スタートアップにとって魅力的な存在
小さな一角を形成する企業が多いのは日本の特徴でもあります。私が知っているだけでも電子部品業界の業界一位は数多く、以下がその一覧です。
・企業名:電子部品
- アルプス電気:アクチュエータ
- イビデン:プラスティックパッケージ
- NOK:フレキシブルプリント回路基板
- 京セラ:セラミック・パッケージ
- KOA:抵抗器
- JFEミネラル:ニッケル微粉末
- 住友金属鉱山:LT/LN基板
- セイコーエプソン:水晶部品
- 太陽ホールディングス:プリント配線板用SR
- TDK:HDDヘッド、インダクター
- トーキン:小型タンタルコンデンサ
- ニッカトー:ジルコニアホール
- 日東電工:ITOフィルム
- NKK:コンデンサ用絶縁紙
- 日本ケミコン:アルミ電解コンデンサ
- 日本電産:HDDモーター
- 日本特殊陶業:自動車用スーパープラグ
- パナソニック:導電性高分子コンデンサ、リレー
- 浜松ホトニクス:光電子増倍管
- フォスター電機:小型スピーカー
- 富士フィルム:TACフィルム、WVフィルム
- フジミインコ―ポレーテッド:精密研磨剤
- HOYA:HDDガラス基板
- マブチモーター:ブラシ付きDCモーター
- ミネベアアツミ:小径ベアリング
- 村田製作所:MLCC、SAWフィルター
- 山一電機:半導体検査治具
- ローム:小信号トランジスタ
世界一を持っている会社のイノベーション強化であれば、スタートアップにとっても魅力的です。スタートアップにとって魅力的ということは、スタートアップとアプローチする際に大きくプラスに働きます。これから成長しようとするスタートアップにとっては、テクノロジー自体、イノベーションはすごくても、シェア率等で、世界一であるはずもない。そのため、提携相手に 1 つでも世界一の業界があることは、ニーズさえ合っていれば、魅力的に映るはずです。逆を言ってしまえば、世界一の物、(世界一を目指していくような領域)がないと正直スタートアップとの交渉は、正直厳しいかもしれません。
著者は、携帯電話関連業界にいた時期があります。「え、スマホって何?」と言われていた時期から、「スマホ、伸びてきたね」の潮目を体感しています。どこで潮目が変わってきたのか。小さい比率 1 割以下だと、気に留めないものが、2 – 3 割を超えたあたりからその伸び率とシェア率が増えてきたことが、変化の潮目と誰が見ても分かるようになります。四半期ごとにどのぐらいのパーセンテージ伸びてきたかもわかります。
実際に数値を持っている立場ではわかりやすい「変化」でも、実際に目に見えないような変化の兆しは掴みにくいのが実情です。
2020 年の現在で行くと、今、キャッシュレス決済はこの変化の真っただ中にります。また、今後起こってくる可能性が高いものとしては、電気自動車 ( EV ) の普及などにあたって、こうした数値の把握が変化をどう読むのかにつながっていくでしょう。