最適なコミュニケーションを最小回数で行う
- 2021年02月22日
- SaratUpHimitsuExe
●組織としてスピードを適切に最速にできるか、スピードの管理が必要
経営者の時間を費やすということは、組織としてスピードが遅くなることに直結します。経営者が判断のための思考、仮説立てなどに時間を要すると決定的にスピードが落ちます。報告の形態や、時間配分などを考えると中々難しいかもしれませんが、文化として浸透させておくと、決定が速くなります。これは、経営者に問題を持ってくる側の問題でもあります。報告自体ではなく、情報を読み解く側の時間がかかってしまう報告形態で報告が上がってくること自体にも問題があります。イノベーションをビジネス化していく際は、スピードを優先するあまり口頭だけになりがちなことも、要注意です。スピードが落ちることが起因で、本来対処を速くしないといけない問題にスピードが落ちてしまうことが一番問題です。
全プロセスに経営者自身が(時間、業務)をコミットすることは、現実的ではありません。現実的には、経営者が最終的に、「判断」「決定」だけをすればいいようになっている状態となる企業が多いでしょう。求めるテクノロジーなども、経営者自身が「何がどうなったら、こういうことをしたい」と経営者自身の言葉で理解できており、発信できると強さがあります。技術がわかる人間から、経営者に伝える際、技術が本質的にわからないとなると、伝えようとする中で、説明する時間がかかり、どうしても伝える言葉自体が変わってしまいます。あわせて、言葉の翻訳にも時間を費やしますので、必然的に、全体のスピードが落ちます。経営者は、特定の誰かに依存せずに、そのチームの誰もがわかるような言葉で言語化できるとベストでしょう。人を介していく「翻訳」は必要以上に時間を要します。
また、マイナス情報の報告を受ける際も同じことが起こります。どう報告するか定まっていない文化だと口頭で話だけ聞いても、よくわからないから、結局書面に纏めて持ってきます。書面に纏めている間に、さらに時間が経過します。可能性がありそうなイノベーションの芽をビジネス化していく本来の目的にコミットすることが優先です。そうでないことに時間を使っても、3-1. イノベーションをビジネス化していく際の 3 ステップで提示した、3 つのプロセスの付加価値を高めることにはなりません。競合はその間にどんどん先へ進んでいき、自社の相対的な価値が下がっていきます。私たちのこの活動は、時間が最重要です。そのためには、最適なコミュニケーションを最小回数で行う必要があります。スピードを決める要素は、生産性(作業スピード)、迷っている時間、即応性(その場で判断できるか)であり、こうしたことを分解して整理し、組織に浸透させておくことが、結果としてスピードを速めることにつながります。