[スタートアップ紹介Vol.23]Metomotion
雨風を凌げる温室栽培においては、データ管理や機械化がしやすく、様々なタスクをこなすことができるようになってきている。農業が盛んなイスラエルでも様々なスタートアップが産まれており、世界的にもオランダなどと同様に定評がある。
Metomotion について伺ってみた。
Metomotion とは、そもそもどんな会社でしょうか?
MetoMotion は、温室での労働集約型タスクのためのロボットシステムを開発しています。
現在、同社のロボットは、3D ビジョンおよびマシンビジョンアルゴリズムを使用してトマトを摘み取り、摘み取る準備ができているトマトを特定し、既存の温室インフラストラクチャと簡単に統合できるように設計されています。
すごく便利で楽なのはわかりました!
ただ、人の手や目で剪定や収穫をした方が傷が付きにくく確実に実行できると感じるため、あまり機械化したいと思わないのですが、それを上回る精度で実行できるのでしょうか?
同社の最初のアプリケーションである GRoW は、最先端の 3D ビジョンシステムやマシンビジョンアルゴリズムなど、最先端のロボット工学と自動化技術を組み込んで、熟した果実、複数のカスタムデザインのロボットアーム、損傷のエンドエフェクタを特定します。
収穫をする自律運転車は、既存の温室インフラストラクチャとシームレスに統合できるように設計されています。同社の能力には、剪定、受粉、脱葉、栽培分析のためのデータ収集など、労働集約的な温室効果タスクへのロボット技術の適応が含まれます。
農業の後継者不足で廃業せざるを得ない農家など、本来人ができる作業を機械で自動化できるのであれば、続けられる農家は多いのではないかと推測します。
機械化となると、アメリカやイスラエルのような広大な土地で行われる農業に有効なイメージですが、日本でも有効に活用できるでしょうか?
農場を離れる人が増えるにつれて、農業機械の需要は高まっています。例えば、日本では、より小さな機械を小さな畑や山間部で使用できるため、機械は日本の農業ニーズに適合します。
日本の農業機械産業は、三菱農業機械、ヤンマー、イセキ、クボタなどの国内企業が存在します。そのため、単独参入は困難ですが、彼らと連携することも視野にされれば、良い成果を上げる可能性は十分にあるでしょう。
温室に特化していますが、それ以外の農地で活かせるような技術はありますか?
イスラエルのスタートアップは農業系でも強いと感じています。その理由は何でしょうか?
イスラエルの強力な技術エコシステムは、農業の豊かさに対する深い歴史的焦点と相まって、AgriTech セクターが繁栄するための完璧な環境を提供ています。たとえば、イスラエル政府の AgriTech イノベーションのサポートに対するコミットメントを強調し、Israel Innovation Authority は有望な AgriTech 企業に R&D サポートを提供し、承認された R&D 予算の 20 %~ 50 %を新製品および技術の開発を支援しています。
なぜ日本ではこういったスタートアップは産まれてこないのでしょうか?
日本の環境における農業の革新は、資金不足、農民の教育や訓練、規制上の制約、技術や起業家の能力不足など多くの課題に直面しています。
多くの日本の農家は兼業農家であり、彼らの引退によって新しい野心と競争の流入をもたらすことで変化が起きると感じています。実際、休耕地を買取り大規模農業を行う企業が出てきています。
次世代は、きっとより小さな労働力を補うことができる新しい技術の機会も生み出すでしょう。そうなれば日本でも期待できるスタートアップが生まれるかもしれません。期待しましょう!
本日は、ありがとうございました。
※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
弊社では、こうした企業の調査、目利きを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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