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[スタートアップ紹介Vol.27]IceCure



がん自体での死亡者数は、減少傾向にありますが、いわゆる悪性腫瘍での死亡者は増加傾向にあります。
そうした主要に対しては、初期発見が最も重要とされていますが、発見後の費用や社会復帰までの治療のリスクは高いことも多い。まだまだ、技術開発や治療方法の確立が発展途上である事が、その反面ビジネスチャンスも多く存在する。


https://icecure-medical.com/

同社は、乳房の腫瘍に対して、液体窒素を用いて組織破壊を行う技術を持つ。

低リスクかつ、人体への影響も少ないため社会復帰までのスピードも早い素晴らしい技術がイスラエルで開発されている。

IceCure について伺ってみた。

IceCure とは、そもそもどんな会社でしょうか?

IceCure は、低侵襲凍結アブレーション療法の開発および販売をしています。同社独自の IceSense3 および ProSense システムは、腫瘍に対して、低リスクで効果的な治療を提供しています。『投薬』ではなく、『凍結』というアプローチを取っていることでしょう。以前から凍結によるアイデアはありましたが、人体に有害、つまり負担が大きく、凍結というアプローチで低侵襲を実現させていることでしょう。

初期ステージであれば周辺組織にも影響を出さず低リスクで腫瘍が除去できると思いますが、ピンポイントで腫瘍を破壊できる理由はなんですか?

その理由は、凍結アブレーション技術というもので、手術を必要とせずに腫瘍を安全、迅速、無痛で破壊する液体窒素ソリューションなのです。方法としては、CT または超音波で腫瘍部位を導き出し、そこを液体窒素によって氷球に変えます。凍結融解サイクルは、標的組織を破壊し、健康な周辺組織には損傷を与えないため、非常にリスクが少ないと考えられています。また、氷片は体に吸収されていきます。

日本の医師からも実際に使用や研究を行い評価を得ていますが、リスクや課題はないのでしょうか?

IceCureは臨床研究を通じて、がん治療における使用データを世界中で構築しています。米国の30 の病院と診療所にデバイスが設置され、研究が行われています。日本でも亀田メディカルセンターなどで実行されています。

医療が発達している欧米などではなく、なぜイスラエルからこの技術が生まれたのでしょうか?

イスラエルのイノベーションは当初、安全保障系の技術に集中し、そこから通信やコンピューター系へと移行しました。その後バイオテクノロジーや医療機器などに拡大していきました。

ある報告によると、そして現在イスラエルには、約 700 の医療機器企業があり、これは世界の三分の一を占めるとも言われています。さらに、これらの企業の半数は過去 5 年間に設立され、40 %がすでに収益を得ていると報告されています。

実際、イスラエルは一人当たりの医療機器特許で世界をリードしているのです。

その他悪性腫瘍に対して有効な手段を持ったり、取り組んだりしているイスラエルスタートアップはありますか?

現時点では、悪性腫瘍を除去する IceCure に類似した技術を具体的に開発している新興企業は多くありません。
たとえば、日本にも展開している Vayyar Imaging は、低電力の電波技術を使用して、人間の組織を透視できる 3D イメージングセンサーを開発しています。Vayyar の技術は、乳房組織の 4D 画像を表示するもので、早期乳癌の検出に使用できます。また、Real Imaging は、乳房の血管を分析することにより、乳がんを検出する技術を開発している会社です。同社の技術は、構造化光投影赤外線画像技術を使用して、乳房の 3D 血管マップを構築しています。

なるほど、医療機器関連もまだまだいろいろなアイデアを持った会社が出てきそうですね、本日は、ありがとうございました。

https://icecure-medical.com/

※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
弊社では、こうした企業の調査、目利きを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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