[スタートアップ紹介Vol.31]Orcam
「カメラに映る情報を解析して事故防止する自動運転技術」を開発したMobileye(モービルアイ)社の共同創立者でもあり、2017 年に米・インテル社が 153 億ドル(当時、約 1 兆 7000 億円)で同社を買収し、「三菱ふそう」や「日野自動車」も導入しています。
OrCam My Eye はその技術を応用して開発された視覚障害者向け AI デバイスです。OrCam について伺ってみた。
OrCam とは、そもそもどんな会社でしょうか?
また、OrCam Technologies は、視覚障害者、読書障害者、その他の障害を持つ人々のためのウェアラブル支援技術デバイスを開発しているからです。
このデバイスは、主にどんな支援をしてくれますか?
なるほど、素晴らしいアイデアを製品にしたのですね。
Mobileye の技術を応用したサポートデバイスかと思いますが、主にどのような点が応用されたものでしょうか?
Mobileye は、自動緊急ブレーキ、車線逸脱警告、前方衝突警告など、自動運転技術における安全運転に関する ADAS 機能の包括的なサポートをしています。Orcam では、それを活用して、視覚障害者を支援するために、AI、コンピュータービジョンなどを活用する技術を実装しました。OrCam のソフトウェアは、デバイスを装着した高解像度ビデオカメラ、カメラが見ているもの(顔、テキスト、またはオブジェクト)を分析するスマートアルゴリズムを使用しています。これはどういうことかというと、情報をリアルタイムでユーザーに読み戻す事が可能です。 OrCam カメラは、Mobileye のカメラデバイスが車に取り付けられているのと同じように、メガネのフレームに取り付けられているようなイメージの通り、危険等の分析にも役立ちます。
創設者が Exit して、新たに作った企業にこれまでの技術が使われているようなスタートアップは他にあるのですか?
OrCam の創設者の 1 人である Amnon shashua には、CogniTens という別の会社があり、センサー、ソフトウェア、および自律ソリューションのグローバルリーダーである Hexagon に売却されました。
同社の目標は、産業、製造、インフラ、安全、モビリティのアプリケーション全体で効率、生産性、品質を高めることであり、一部の技術は Mobileye と OrCam の自律および安全技術に基づいている可能性があります。
そもそも、日本も自動運転用のカメラ技術は進んでいると感じますが、OrCam のような企業やスタートアップ、創業者が少なく感じるのは、何故でしょうか?
安全性の懸念と文化の違いは、日本の自動運転車業界が欧米の自動車に遅れをとっていると感じる人がいる理由の 1 つです。たとえば、米国の公道での自動運転車の最初のテストは Google の自律走行車プロジェクトで 2010 年代初頭に開始されましたが、日本で最初の自動運転車のテストが公道で行われたのは 2017 年でした。日本政府は自動運転技術の開発に強い関心を持ち、その採用を積極的に促進していますが、プロセスを遅らせる安全関連の規制があります。言葉と実態の乖離です。
また、自動運転車に取り組んでいるトヨタのような大規模な自動車会社からの競争は、自動運転車技術を追求し、技術革新に専念している日本のスターアップ企業にとっては脅威でしかありません。それによって萎縮してしまい、革新が進まないのも事実です。
例えば、日本の自動運転カメラ開発の技術と医療系の企業が共同で、上記のようなデバイスの開発機会を持てば日本にも最先端の技術が多く誕生し、以前のような技術立国になるような気がしますが、それは難しいのですか?
なるほど、本日はありがとうございました。
※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
弊社では、こうした企業の調査、目利きを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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