コーナーショット
- 2010年07月5日
- Interview
石井:インタビューの前に、背景をもう一度説明していただけますか?
加藤:今から5年くらい前になりますが、コーナーショットという銃がたまたまイスラエル製でして。
石井:コーナーショット?
加藤:コーナーショットといってですね。銃口が折れ曲がっている銃があります。
銃口の部分と、トリガーの部分が折れ曲がっていて、その部分をWi-Fiの技術で結んで、わかりやすい話が、よく、刑事ドラマで、壁に隠れて銃撃戦をするシーンとかあるじゃないですか。
石井:ああ、はいはい。
加藤:あれをくつがえす銃が出てきて、調べたらその銃を作ったのが、イスラエル。それで、イスラエルが、結構面白い国だという第一印象でした。それから、イスラエルについていろいろ調べていくと、ご存知のとおり、ファイアウォールとか、PHPとか、暗号技術とか、画像処理とか、こういった分野の技術ってイスラエル結構すごいんですよね。
石井:そうですね、イスラエルが出てくる。
加藤:その中に、「世界一」って言われる技術もあり、興味がどんどん湧いていき、調べていったんですよ。
石井:なるほど。
加藤:最初は、技術に特化して調べ始めました。ただ、ご存知のとおりWebの情報は、ものすごく少ないので、その情報何とか得ようとすると、現地の英語の情報にあたってということを、やるしかなくなる。
石井:はい。
加藤:そうこうしているうちに、カンファレンスとか主催しているVCとかに直接コンタクトをとって、「もっと詳しい情報くれないか」ということをやっていたら、イスラエルから「こういうカンファレンスがあるからこないか」と、お誘いを受けまして。
それを機会に、2006年、イスラエルへ行きました。せっかくだから、2カ月ほどイスラエルにいました。帰国後、やはり技術だけの視点だと、どうしても調べるのに一貫性がない。そこで、会社を起点で、どういう会社が生まれて、どういう技術の会社かっていう視点で、調べ始めていったんですよ。Webで会社情報だと調べやすかったというのもあります。
石井:はい、はい。
加藤:当初は、1000 社までを目標にやっていました。2008年の冬頃に、200社ぐらいまで来ていました。
石井:1000 社について、会社毎のケース、ケースを?
加藤:ケーススタディというか…、経営者は誰で、どういう技術を持っていて、どういう背景でやっているのか、日本には展開しているのか、ということを調べていました。
石井:ええ、はい。
加藤:2008年頃は、開始して途切れ途切れですが、3年経過していました。ですから、イスラエル現地のVCのメディア、ハイテク関係のメディアも一通り知っていて、どこでどういうタイミングで情報が出てくるとかも、結構分かってきていました。
日本の技術者さんよりも、「イスラエルの会社にこういう技術を持った会社がある」っていうのをものすごく詳しくなっていました。
ただ、もう一歩二歩入って、深掘りをしたときに、じゃあ実際にそこでどういう人が働かれているのか、どういう方法でやっているのかという部分に興味が出てきまして…。
石井:なるほど。
加藤:それで、どういう方法があるか考えたら、やはり、日本とイスラエル間のビジネスをやっている人の話を聞くのが速いかと思いまして、誰もやっていませんでしたし…。
それと、日本とイスラエルでビジネスをやろうとしたときに、そこのノウハウが蓄積されていて、ある程度の経験値がある人がその情報を接した時、「あ、自分でできるかな」「できないのかな」「この領域だったら…」というのが、判断できるかと、思いまして…。
石井:そうですね。そうですよね。
加藤:今の時代、結構多様化していて、それぞれの考え方で役割分担していく時代だと勝手ながら思っています。それと、日本とイスラエル間のノウハウがたまったようなコンテンツは今まで、ほとんどなかったものなので、メディア化していくと、日本とイスラエル両国のためになると思いましてインタビューをしています。
石井:なるほど。それで、イスラテック。それで、いつ作られたんですか?
加藤:2009年7月ぐらいに活動を始めました。
石井:ああ、それまでずっと準備っていうか、結果的には準備段階で。
加藤:そうですね、という背景で今に至っております。
石井:ああ、それが背景ですね。分かりました。