[スタートアップ紹介Vol.60]Cortica
膨大な情報を処理する能力は日々進化し、それに合わせて技術革新も進んでいく。それぞれのパフォーマンスが最大化された時、未来がどのように変化していくのか興味が尽きない。
URL : Cortica
今回は、イスラテックインターンが、人間の脳が情報を処理する方法を元にした深層学習ソフトウエア開発を手がけている「Cortica」について、代表加藤に伺います。
Cortica とは、そもそも、どんな会社でしょうか?
Corticaは、画像認識とビデオのさまざまな要素に特化した技術を開発している会社です。CorTex と呼ばれるその主要な技術は、マルチメディアクリップ内の物質と人間の識別を得意としており、コンピューター化されたプロセスは、人間の脳の処理動作を真似することができます。 それにより、メディア内に表示されるコンテンツを識別することができます。
Cortica が評価されている点は何でしょうか?
同社の技術は、脳が情報を処理するアルゴリズムを真似して、コンピュータービジョンシステムを作成しています。 自己学習アプローチで他の AI 企業とは一線を画しています。
脳のように処理できるのはすごい技術ですが、どのように膨大なデータから情報収集して処理しているのでしょうか?
同社の技術は、センサーからすべてのデータを取り込み、画像を処理してクラスター化し、定義されたメタデータでタグ付けします。神経科学の発見とコンピュータープログラミングの開発を組み合わせることにより、大量の視覚データをより正確に解釈する能力を備えた技術を生み出しています。
神経科学とプログラミングの組み合わせは初めて聞きました。多量の情報が処理できるということは、それを活かして、例えば通常の監視カメラの情報からモニタリングやアラートを出すことは用意なことでしょうか?
神経科学とプログラミングは、かねてから言われておりましたが、実現が難しかった事情があるので、世間では一般的ではないかもしれません。例えば、機械学習はデータを収集し、学習内容に基づいて情報に合った決定を下しますが、CorTex の深層学習はデータとアルゴリズムをレイヤーで構造化して、人工ニューラルネットワークを作成し、独自に決定を下すことができるため、通常の監視カメラの情報かモニタリングやアラートを出すことができるようです。
なるほど、それが可能ということはカメラなどの追加機器は不要ですね。先々であれば自動運転、ドローンなど様々な場面でも活用が可能と感じますが、実用化へはどの程度進んでいますか?
同社は以前、2010 年代前半は、元々インターネットブラウザ上で画像の自動識別を行っておりました。当時から現在のような処理をしていたとされますが、そのころ、AI とは銘打たずにソリューションを展開していた記憶があります。2017 年に自動車部門を立ち上げ、AI 技術を自動運転車に適用しました。 自動運転車に AI を組み込んだのはこれが初めてではありませんが、その「自己学習アプローチ」がこれまで以上に道路上の様々な状況によりよく適応できるようにしています。
すでに実用化も進んでいたのですね。前述した場面以外で今後どのような活用が期待できるのか教えてください。
将来的にはロボット工学向けの技術を開発したいとも考えているようです。また、AI ソフトウェアを完全自動運転車に実装できる自動車インテグレーターとの提携を目指しています。
期待が持てますね。日本も自動車大国としては、レベル 5 である完全自動運転技術の核心には非常に興味があると同時に、協働できる道を模索する必要がありそうですね。
はい、日本企業ともすでに水面下で協業が始まっているようです。
本日はありがとうございました。
URL : Cortica
※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
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