[スタートアップ紹介Vol.24]Zooz
支払いデータを統合する事で、顧客がより使い易く、企業コストを抑えることのできる技術を開発している。今日紹介する、Zooz は、ペイメント向けのオープンのプラットフォーム構築をしている企業である。
プログラミングでいうところの Linux のような位置づけであろうか。
Zooz について伺ってみた。
まず、Zooz とは、そもそもどんな会社でしょうか?
Zooz は、すべての支払いデータを統合および分析して、顧客へ価値ある情報を提供するデータ駆動型の支払いプラットフォームを提供し、オンラインおよび店内での利用体験をパーソナライズできるようにします。
Zooz は、複数の金融機関と接続し、アクワイアラー、eウォレット、代替支払い方法、不正管理、およびその他のサードパーティサービスを統合する柔軟性を顧客に提供しています。
少し難解ですね…。
たとえば、日本の今の状況。キャッシュレスサービスがいくつも出てきます。これは、キャッシュレスに限ったことではなく、プログラミング、ポイントカードなどでも同じ問題で、いわゆるサービス提供元同士が、連携しないままサービスが始まる。
サービス提供者同士は競合同士なので、当たり前なのですが、サービスの技術側のプロトコルなど各社独自のものになります。そうするとユーザーは各社ごとに決済サービスをダウンロード、ログイン方法も違う、利便性も違う。こういったことが起こるわけです。
Zoozを使うとそれが解決できるということですか? Zooz を採用することで得られる企業のメリットはなんでしょうか?
少し難しいので簡単に説明していきましょう。
まずは、決済そのものの管理ができます。一例でいうと、どの決済サービスから、どのぐらいのユーザーが決済しているかが把握できます。1つに統合されることにより、管理者側の利便性が高まるというのは、当たり前ですが、それと合わせ、たとえば、不正なアクセスや、決済方法が難しくして離脱しているようなことも把握できるようです。
なるほど、それは管理者にとっていいことですね。今でも日本の飲食店などに行くと、キャッシュレスの端末が有象無象置いてあって、実際使う人は大変だなーというのも感じます。
私自身も、そもそも、ここまで支払い方法が多様化する世の中になると思っていませんでした。
10年前は、そもそもスマホで決済するようなことになるとは、考えていた人は、ごく一部の人たちで、ここまで普及すると考えた人は、ほとんどいなかったでしょう。私自身もここまで決済手段が多様化するとは思ってもいませんでした
それに合わせて Zooz のようなスタートアップも出てきていますが、イスラエルがこれほどまでに素早く変化に順応し課題を解決できる案を出せる秘訣はなんでしょうか?
まず、やってみる、失敗を恐れない。失敗を許容できる文化があることでしょう。日本は、失敗は許されにくい雰囲気がありますからね。
そもそも、こういうフィンテックというか、金融系の会社は、イスラエルで生まれる背景といったものはあるのでしょうか?
FinTech の革新をリードするために、イスラエルには多くの利点がありまます。現在、国全体を小さな試験場として機能させている点、8200 ユニットなどの優秀なイスラエル軍隊で学んだビッグデータスキルなどです。
また、イスラエルの FinTech 業界だけに限らず、そもそも市場が限られております。より大きなグローバル市場を視野に入れて注力せざるを得ません。そのためイスラエルで産まれた支払い、取引、ビットコインなどのシステムは、他の国よりもスピーディかつグローバルに展開する事が可能となるのです。
『モノ』と違い『プログラミング、IT サービス』などは国境を簡単に飛び越えていけます。
米国でリリースする前に、自社の技術が実際に機能することを確認したい世界的な金融スタートアップにとって、イスラエルは、良い試用市場となっているようです。
本日は、ありがとうございました。
※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
弊社では、こうした企業の調査、目利きを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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