[スタートアップ紹介Vol.21]Zebra Medical Vision
AI を用いた画像スキャン技術で病変や異常を検知する技術を開発している。
これによって早期の発見や未病へ大きな役割を担っている。
Zebra Medical Vision について伺ってみた。
Zebra Medical Vision をとはどんな会社でしょうか?
Zebra Medical は、人工知能と機械学習アルゴリズムを使用して、X 線、CT、MRI などの放射線スキャンの自動分析を行います。その技術は、骨折や骨の低ミネラル密度、肝臓病、肺の状態、心血管の問題など、さまざまな病状を検出できます。
同社はこれまでに 7 つの製品において CE マーク( EU 承認)を取得しており、その技術は一部のラテンアメリカおよびアジア諸国での使用も承認されています。
様々なアルゴリズムを用いて画像を診断しているが、これによって何が期待されますか?
世界中の医療専門家は、圧倒的な需要に対処する上で重大な課題に直面しています。同社の場合、医療画像と放射線学のための人工知能ツールの設計に重点を置いています。データと機械学習の力を活用して、医師とヘルスケアシステムに、患者のケアを改善しながら能力を劇的に向上させるツールを提供しています。
すでにイスラエルやアメリカではサービスを提供をしていますが、日本でも導入される予定はありますか?
イスラエルに本拠地を置くシファイムは、米国の病院をターゲットにしています。2015年に肝臓、肺、骨、心血管疾患の検出ツールの共有を開始して以来、ヨーロッパは、放射線治療の需要と供給のギャップを埋める能力にサービスの価値があると考えており、インドなどは、常に長期計画の中心でした。そのような国では、中産階級の急速な拡大により、放射線サービスの需要が供給を上回ります。
Zebra は、放射線科医がアルゴリズムを使用して画像を分析する負担を共有できるようにすることで、ヨーロッパやインドなどの中産階級の急速な拡大による放射線サービスの高需要問題を解決できると考えています。
同社は、インドの Teleradiology Solutions ( TRS ) と提携して、AI 対応の画像分析システムをアジアとアフリカの20か国に提供しています。日本へのサービス拡大に関しては現時点では不明です。
以前も似たような技術を紹介しましたが(記事15 AI doc : インタビュー記事 )、こちらとはどのような点が異なるのでしょうか?
これは、医師が緊急性を把握し、治療を変更促進することを目的としており、Zebra Medical Vision は人工知能とディープラーニングを使用して、放射線医が問題をより迅速かつ正確に見つけられるようにしています。用途が違うということですね。
それぞれターゲットとする病変が異なるとは思いますが、患者としては各部位をまとめて一回で診てもらいたいと思います。今後全身をくまなく検査出来るような技術がイスラエルのスタートアップから現れるのかを教えてください。
診断をさらに上流に進め、広範囲に広げることは、より良い結果という点で患者だけでなく多くの利点をもたらす可能性があります。たとえば、大腸がんのリスクをはるかに早く検出するために EHR データ(医療情報基盤)に人工知能を発展しているイスラエルの EarlySign 社や、AI を使用して血液検査をスピードアップするイスラエルの医療機器スタートアップである Sight Diagnostics など、病気のリスクを明らかにするテクノロジーに取り組んでいる多くのヘルスケアスタートアップがあります。
しかし、病気の全身検査を行うスタートアップはまだないようですが、将来的には異なる企業や技術の協力によって可能になるかもしれません。
正確なデータ見地とスクリーニングによる未病の未来と医療の進歩に期待したいです。本日は、ありがとうございました。
※イスラエルでは、こうしたスタートアップが 6000 社以上存在するといわれております。
弊社では、こうした企業の調査、目利きを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
お問合せ先:お問合せフォーム